フットケア

当院のフットケアについて

透析患者さんの足は、動脈硬化や透析中の除水により血流不足になりやすい状況と言われています。また、糖尿病がベースにあると、通常よりも動脈硬化の進行が早いとされています。年齢とともに誰もが動脈硬化により血管は細くなっていきます。足先まで十分な血液が循環しなくなると、末梢動脈疾患(PAD)という血流不足による症状(冷え・傷が治りにくい・壊死etc.)が生じることがあります。社会全般で高齢化が進んでおりますが、当院も例外ではありません。通院施設として、できるだけ足を健康に保ち、自宅での生活が続けられるようサポートしていきたいと考えています。

フットケアのサービス内容

  • 定期的な足の観察
  • 胼胝(たこ)削り
  • 爪切り

博友会の4つのクリニックには、それぞれフットケアチームがあり、そのチームが中心となって各職種の協力を得て患者様へ確実にフットケアが提供されるように活動しています。定期的な足の観察や胼胝(たこ)削り・個人では難しい爪切りなど、足の健康を守れるよう援助しています。また、形成外科医による足外来で、必要時には直接患者さんに診療を受けてもらうようにしています。巻き爪や肥厚爪など処置が難しく足のトラブルにつながるような症状については、予防的に介入し、歩ける足を守りたいと考えています。

血流不足が進行した場合には、連携する病院の循環器内科・外科の専門医により、血管を広げる治療を受けられるようサポートしています。また、足の変形や体重のかかり方により、胼胝(たこ)ができるなどのトラブルが生じることもあります。そのようなときには、フットケア専門の装具士が定期的に来院しておりますので、インソールや靴作成の相談も承っています。高齢化と共に筋力の低下による転倒も増えています。転倒を予防するためにも、筋力の維持が重要です。理学療法士の協力を得て、リハビリプログラムの提供をしているところです。

フットケア委員会

フットケア委員会では、各クリニックでのケア困難事例や改善したケースなどの情報交換、研究活動を実施しており、検査技師がミーティングに参加することもあります。検査技師は、定期的に足の血流を検査しており、急激なデータ悪化がみられた時には、医師をはじめ看護チームにも情報を提供し、今後の対応についてチームで検討しております。
私たちは、患者様の足の健康を守り、日常生活が維持できることを目指して、フットケア指導士や必要な講習・研修を受け、日々活動しております。